しせん

見えやしないけど わかるよ
君がここにいること
手を伸ばせば触れる腕 耳を傾ければ聞こえる寝息
何もかもが 弱った僕を慰めるように優しく震える
全てが愛しい

悲しいときは抱きしめて 嬉しいときも抱きしめて
どんなときも僕がわかるように触れていて
痛いくらいに刺す あの鋭い眼を忘れさせて

君だけが僕を見ていてくれれば良いよ
こっちからは見えやしないけど
心の中の暗闇には いつも君がいて
僕が最後に見た君がいて
あの日と何も変わらずに 優しい眼差しで僕を見ている
今はただ 君だけがいれば良いよ